徐々に市街地化が進んでいる古奈地域に、市民や観光客が憩う公園をつくりたい。そんな想いから、2019年3月28日に、古奈もみじ公園が完成しました。芝生広場で子供たちと遊べて、もみじ、あじさいなどをながめ、季節を感じられる地域の憩いの場としてだけでなく、災害時には避難場所や防災拠点としての機能を持つ等、地域住民や観光客を守る場所としての役割が期待されています。
古奈もみじ公園について
昔は古奈も長岡と同じく、温泉旅館が多く存在していましたが、現在は市街地化が進んでいます。古奈地区には足湯がついた公園はあるものの、芝生広場を持つ公園はありませんでした。そこで、古奈地域のコミュニティを醸成する役割も期待し、大観宮跡地に「古奈もみじ公園」が作られました。2,213平方メートルの広大な芝生広場を中心に、季節を感じてもらおうと観光協会や旅館組合が植樹したもみじ、あじさい、桜、彼岸花が公園を彩ります。
イベントがない日には、芝生広場で近くの子どもたちがのびのびと遊んでいます。また、公園内には源氏山の山頂に続く遊歩道があり、自然散策が楽しめます。
また、古奈地域で生まれ京の都に上り絶世の美女といわれたあやめ御前を地元の方々や観光客等に知っていただこうと、西琳寺のあやめ御前の供養塔を、古奈もみじ公園奥に移設しました。
古奈地区とあやめ御前
今、古奈もみじ公園がある場所には、大観宮と呼ばれるお寺がありました。そこには「あやめ座」という芸者さんが踊りを披露する場所が併設されていました。
あやめ座のあやめとは、源頼政の妻、あやめ御前を指します。源頼政が戦で敗れたたあとは、故郷の伊豆長岡の地に身を隠し、晩年を過ごしたと言われています。昭和9年から、源頼政とあやめ御前の美しき恋をしのぶお祭りとして、源氏あやめ祭がはじまりました。
夜の部では、古奈地区にある5つの町内会の子供たちが山車を作り、オリジナルの踊りを披露するパレードが行われています。
市民みんなで作っていく、実験の場所
韮山地区の江川邸で、10年近く開催されてきた竹灯籠イベントが諸事情により開催できなくなりました。日本の竹ファンクラブさんから会場利用の打診があったのと、古奈地区でも、なにか観光客誘致のイベントを実施したいと考えていたところ、伊豆長岡温泉の旅館組合の女性部にご支援いただき、2019年11月3日に竹灯籠イベントを開催することができました。
当日は、竹ファンクラブさんや有志のスタッフで500本弱の竹灯籠を公園内に並べました。来場者の皆さんには「灯り人」として、点火を手伝っていただきました。
また、お散歩市で出店している方にも、お声かけさせていただき、10店舗ほど出店いたしました。
イベントの反響は上々で、皆さん飲食しながら、思い思いに写真を撮り、楽しまれていました。
地域活動を紡ぎ、後世につないでいく
竹灯籠イベントの事例を踏まえ、今後は長岡の「湯らっくす公園」と交互に開催できればと考えております。また、古奈の旅館からは、古奈もみじ公園でもお散歩市を開催してほしいという意見があったので、それも実現に向けて動いています。
また、公園にあやめ御前の供養塔が移設されたので、今後は「源氏あやめ祭供養祭」と、夜に開催される古奈地区の町内会のお祭りを、古奈もみじ公園で開催する予定です。
できれば、踊りのパレードのゴール地点を古奈もみじ公園にして、ここで花火をあげたり、盆踊りを企画できたりするといいなと考えています。せっかくできた公園なので、地域の人も巻き込み活用していきたいと思います。