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自宅で楽しめる。無観客、会場非公開で催す花火イベント「ドドォォォン伊豆の国」

新型コロナウイルス感染症拡大の現状を鑑み、三密を回避したオンラインライブ花火「ドドォォォン伊豆の国」を8月1日、9月12日の2回に分けて開催しました。

伊豆花火大会について

画像:伊豆の国市提供

伊豆の国市では、8月になると、伊豆の国花火大会が開催されます。伊豆の国花火大会は、8000発の花火が打ち上がる「きにゃんね大仁夏祭り」、昭和33年の狩野川台風の慰霊祭としてはじまった「韮山狩野川まつり」、伊豆の国花火大会のフィナーレを飾る「伊豆長岡温泉戦国花火大会」の3つの花火大会で構成されています。

伊豆の国花火大会の特徴は近さです。観覧場所から打ち上げ場所まではわずか150mの距離しかなく、全身で花火の光、音の迫力を体感できます。

温泉地、伊豆の国市に元気を届けたい

画像:伊豆の国市提供

昨今の新型コロナウィルスの感染症拡大により、観光客が激減しました。毎年7月に開催される伊豆長岡のお祭り「源氏あやめ祭」にくわえ、伊豆の国花火大会も開催中止となってしまいました。観光誘致のために何かできることはないかということで発足したのが「ドドォォォン伊豆の国」です。このイベントは、えふでの宿 小松家八の坊 五代目 望月敬太氏を中心に、地元有志で企画されたものになります。

今となっては一般的になったオンライン花火ですが、開催当時は全国でも1、2地域でしか開催しておらず、第一回目は話題性をもたせるため、開催スピードに重きを置きました。

伊豆の国市民とともに作り上げる、新しい花火様式

画像:伊豆の国市提供

「STAY RYOKAN」「STAYHOME」「STAY RESTAURANT」の三つをキーワードを掲げ、打上花火の企画・製造をおこなう株式会社イケブンと、伊豆の国市観光協会の杉山氏が旅館から見える花火場所を選定。打ち上げ地域では、住人の理解を得られるよう、事前説明会も開催しました。

当日は、会場の混雑を避けるため、市内7ヵ所の花火打ち上げ場所は非公開にしました。観光客の方は、旅館から花火を観られるほか、伊豆の国市外の人でも観られるよう、YouTubeで花火打ち上げを生配信。配信前には、市外ダンスクラブ・吹奏楽などの演技・演奏披露、部活動の活動紹介動画を放送しました。

また、SNSや広報紙「広報いずのくに」やFMラジオ「FMいずのくに」などを活用して、イベント告知と、室内でのイベントの楽しみ方について周知。

翌日の朝には、実行委員会の人と、ボランティアで打ち上げ会場で花火カスのごみ拾いを実施。

第一回目は、開催スピードに重きを置いたため、周知をする時間がありませんでした。2回目は、静岡県内のCMやプレスリリース、SNS、広告などでイベントの宣伝を実施。旅館の予約数も増加しました。参加者の反応はおおむね良好で、「感動した」という声が多く寄せられました。

2回目は、普段花火を打ち上げない韮山運動公園を会場としたこともあり、公園の近隣住民からは、喜びの声をいただきました。

今後の取り組み

現状で、観光協会側で実施する取り組みは決まっていません。しかし、「ドドォォォン伊豆の国」を開催したのを皮切りに、チアリーディングのオンラインイベントや、「全国高校生パンコンテスト」をライブ配信など、オンラインイベントの活動が市内各地に広がったのは、一つ大きな収穫だったと思います。今後も、地元と手を取り合いながら、新しい生活様式に即した取り組みを実施していければと思います。